"ある社会集団の「狂気じみた」ふるまいの意味を理解したり、次の行動を予測したりする上では、その集団の「狂気じみたふるまい」を主観的には合理化してい た幻想の文脈を見出す必要がある。
繰り返し言うが、それはそのふるまいを「今の時点」で合理化するためではない。
私たちもまた今の時点で固有に歴史的なしかたで「狂っている」ことを知るためである。
国民国家のあいだの「和解」は、「私たちはそれぞれの時代において、それぞれ固有の仕方で幻想的に世界を見ている」ということを認め合い、その幻想の成り 立ちと機能を解明するところから始める他ないと私は思っている。"

豊臣秀吉の幻想 (内田樹の研究室)